○南 史朗 医師によるご講演
PWSの特徴についてかわいらしい赤ちゃんの写真とともにお話がありました。PWSとは15染色体インプリンティング領域のSNORD116を含む父性発現遺伝子の発現消失を伴う疾患、だそうです。遺伝子や検査による診断について、スライドとともに詳しく教えて頂きました。また、経年変化について特徴の詳しいご説明があり、どうして満腹感を感じられないのかについて医学的側面からのお話いただきました。
PWS者にとって成長ホルモンとの関係や作用について一度は聞いたことがあると思いますが、成長ホルモン作用がどのような影響を及ぼすのか、いったい何をしてくれるホルモンなのか、血液の中でどう残るのかのお話は大変興味深く勉強になりました。
ホルモン治療についてのお話もあり、肥満との関係や投与の効果、ホルモン治療の意義、注意点、また、2023年12月、成長ホルモン治療の適応拡大されたと新しい情報も提供してくださいました。
そして最後に、PWS者は健常な者と比べて、筋肉量が少ないため、私たちが思う以上に疲れやすいということをわかってあげてください、と、支援者としてついPWS者の行動に目が行きがちの私に、改めて処遇の心構えを教わったような気がしました。ご講演、ありがとうございます。
○GHで生活するPWS者の支援の実際について出演して
普段の生活を紹介させていただきました。今回は、動画で他入居者の出演もあったのと、参加していただいた支援者の方々に当事者の表情や声も聴いていただきたく加工なしで発表したため、個人情報守秘義務から、オンラインの参加はお断りさせていただきました。支援者に伝えたかったことは、表情や当事者の話し方、声のトーン、支援者の声の様子など、実際に見聞きしていただかないとイメージがわかないだろうと思ったからです。
支援の際に気をつけていることを文字にしてしまうとたくさんのことをやっているように見えてしまいますが、トラブルが起きるたびに訂正や対応をしてきた結果でしかないのです。環境の工夫で対応できることが多くありますので、実際は、知恵比べをしているかのようです。最後は、私のこれまでの職員としての力量が試されているのだろうとチャレンジに似た気持ちをもって支援方針を決めています。管理者として様々な役柄を求められますが、決断できることが私に与えられた裁量権ですので職員の性格、入居者の性格、得意不得意、相性などをコーディネートしながらチーム紙ふうせんを運営しています。是非お近くにお越しの際は見学いつでもお待ちしております。
また、会員も募集中です。運営委員も募集中です。一緒にあるあるを共有してください。

運営委員 岡本 佳鼓